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Channel: おじえ
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苛政は虎よりも猛し

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先週の読売新聞日曜版よみほっと「名言巡礼」で天草四郎の話があった。

今まで天草四郎が「島原の乱」を起こしたのはキリシタンたちの

幕府の切支丹への弾圧による反発と思っていたが、実はそのきっかけは

その地を治めていた悪代官によるものだったと知り驚いた

「名言巡礼」の頭をそのまま記すと


作家の司馬遼太郎がは自著「街道をゆく 島原・天草の諸道」の中で

「この時期のこの半島に生まれくるくらいなら、犬か鳥にうまれてくる

ほうが幸せだったのではないか」とつづっている

江戸初期、島原半島の南部の農民への扱いほど非道な物はなかった。

領主・松倉勝家は飢饉で餓死者がでても、年貢が払えない農民に

蓑(みの)を着せて火を付けるなど虐待を繰り返していた。

生きていて何の楽しみがあるのか・・・(後続く)

こうやってあっちこっちの一揆軍が合流し島原の乱となっていく

結局一揆軍3万7千人が亡くなる悲しい結末となる。


今も昔も庶民は多かれ少なかれ「おかみ」には逆らえない世の中です。


この話を読んで思い出したのが中国のことわざ

「苛政は虎よりも猛し」(かせいはとらよりたけし)です。

苛政とは過酷政治、人をいたわらろうとしない酷い政治の

ことをいいます。


こんな話が出所です。

ある時、孔子の一行が泰山のほとりにさしかかった時のこと、

墓の前で一人の婦人が泣き崩れています

孔子が「なぜ泣いているのですか?」と聞くと

「昔、舅(しゅうと)が虎に食われ、その後、夫が食われ

今度は息子まで食われてしまいました。それで泣いています」

驚いた孔子が

「どうしてこんな所から逃げていかないのかね?」と聞くと

婦人はこう語った

「ここには酷(むご)い政治がありませんから」

それを聞いた孔子は弟子たちに言います。

「お前たちもよく覚えておくがよい。 苛政は虎より猛しだということを」

・・・・「中国古典の名言・名句三百選 守屋洋」著から


今の民主政治では島原の乱が起こるような苛政はないのでしょうが

「おかみ」と呼ばれる人たちには「民」によりそった清くやさしい政治を

お願いしたいものです













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